八枝神社(やえだじんじゃ)で御朱印をいただきました。
所在地:埼玉県上尾市平方487
駐車場:あり(無料)
アクセス:東武バスを利用し平方バス停下車、徒歩3分
埼玉県上尾市平方。
荒川のほど近くに、地域の人々から深く愛され続けている神社があります。
それが「八枝(やえだ)神社」です。
「平方のおししさま」という愛称でも親しまれるこの神社には、驚くほどダイナミックな歴史と、現代に息づく熱い信仰がありました。
■かつては「牛頭天王」を祀る社だった
八枝神社の正確な創建時期は詳らかではありませんが、境内にそびえる樹齢600年以上の巨大なケヤキが、その歴史の深さを物語っています。
江戸時代は「牛頭天王社(ごずてんのうしゃ)」と呼ばれていました。
牛頭天王は疫病退散の守護神として名高く、江戸時代後期には地元上尾だけでなく、現在の東京都西北部まで広がる「平心講(へいしんこう)」という信徒組織ができ、その数は3万人を超えたと言われています。
明治初年の神仏分離の際、総本社である京都の「八坂神社」と同じ御祭神を祀っていることから、八坂神社の「枝社(ししゃ)」という意味を込めて「八枝神社」と改称されました。

■素戔嗚尊と、伝説の「おししさま」
こちらの神社には、二柱の神様が祀られています。
素戔嗚尊(すさのおのみこと):あらゆる災厄を払う神。
狛狗大神(はっくだいじん):通称「平方のおししさま」
この獅子頭は、一説には江戸時代の伝説的な彫刻師・左甚五郎(ひだりじんごろう)の作とも伝えられており、古くから悪疫退散のシンボルとして各地を巡回(渡御)してきました。
■夏の風物詩、熱狂の奇祭「平方のどろいんきょ」
八枝神社を語る上で欠かせないのが、毎年7月(現在は海の日前の日曜日)に行われる祇園祭「どろいんきょ」です。
白木造りの「隠居神輿(いんきょみこし)」を、あらかじめ水をまいた泥の中で転がし、担ぎ手も神輿も泥だらけになる勇壮な祭りです。
由来については隠居した神輿を担ぎ出した、あるいは隠居した人が余興で担いだなど諸説ありますが、泥を浴びることで無病息災・家内安全が叶うと信じられています。
その独特なスタイルから、埼玉県指定無形民俗文化財にも指定されています。
■参拝のポイント、御神木と愛らしい猫たち
参拝時には、ぜひ境内をゆっくり歩いてみてください。
上尾市指定天然記念物の大ケヤキは圧巻の迫力。
また、運が良ければ人懐っこい「神社猫」たちが迎えてくれることもあります。
近年では、繊細で美しいデザインの御朱印も非常に人気で、週末には多くの参拝者が訪れます。
■日常の平穏を願って
古くから疫病や災いから人々を守ってきた八枝神社。
その歴史を知ると、何気なく眺めていた獅子頭や神木にも、当時の人々の切実な祈りが宿っているのを感じます。
慌ただしい日常を少し離れ、歴史の息吹を感じに「平方のおししさま」へ会いに行ってみませんか?

いただいた見開きの直書き御朱印は、月替わりでデザインが変わります。